看護師は職業柄、残業をこなすことが多いです。就業時間間近になって、患者さんの容体が急変したり、担当の手術が長引いたりといったトラブルもあり、時間通りに終わるとは限りません。また、看護業務以外にも、申し送りや看護記録の作成等があり、患者さんの対応によってこれらが後回しになり、勤務時間内に終われない場合が多いです。そこで以下では、看護師向けに残業対策のポイントをお伝えしていきたいと思います。
はじめに、業務の効率化を意識することが大切です。勤務時間内に何を、どの順番で、どれくらいの時間をかけて行うかを事前に計画して、無駄な動きを減らしましょう。たとえば、複数の患者さんの処置をまとめて行ったり、記録をこまめに済ませたりするだけでも、業務全体の流れがスムーズになります。このとき、一つひとつの業務にかかる時間を把握し、改善点がないかを考えてみましょう。また、周囲のスタッフと協力し、チーム全体で業務の効率化を図るのも重要です。
次に、業務をフォーマット化してみるのも良い方法です。特に申し送りや看護記録など、毎日行う定型的な業務の場合、自分なりのフォーマットを作っておけば、記入漏れのミス防止になるだけでなく、記入時間も大幅に短縮できます。自分にとって一番使いやすい形を見つけ、業務の効率化につなげていきましょう。このフォーマットをチーム内で共有すれば、業務情報の均一化が図れ、他スタッフが記録を見るとき、内容をすぐに理解できる、といったメリットもあります。
そして、最も有効な方法の一つが、仕事のできる先輩の真似をすることです。周りを見渡せば、いつも時間内に仕事を終え、定時にサクッと帰る先輩がいないでしょうか。ぜひ、その先輩の動きをよく観察してみてください。なぜその先輩はテキパキと仕事をこなせるのか、どのような順番で業務を進めているのか、どのように患者さんやスタッフとコミュニケーションをとっているのか。最初は見よう見まねでも構いません。良いところを真似していくうちに、自身の業務効率も上がっていくでしょう。先輩の知恵を借りることは、残業を大幅に減らすカギとなります。